即時の解決を可能にする課題解決型アプローチ

Pioneer the possibleプラットフォームは、スウェーデンと日本のイノベーションの強みとノウハウを組み合わせることで、日本における主要な持続可能性の課題に対する解決策を提示することを目的としています。

2つの主要テーマ

毎年、プラットフォームでは、いくつかの具体的なテーマに焦点を当て、その中でスウェーデンと日本のステークホルダーが共通の課題を特定し、その課題の解決法を見出すために協力しています。

今年のテーマは、モビリティとサーキュラリティ(循環性)です。

モビリティ

~日本のゼロエミッション車(ZEV)への移行を加速させる~

自動車からの二酸化炭素排出量は日本の総排出量の16%を占めています。日本が排出量削減目標を達成し、温暖化を1.5度以下に抑えるための世界的な取り組みを支援するためには、商用車・自家用車ともに化石燃料を使用した自動車からゼロエミッション車(ZEV)への移行を迅速に行うことが重要です。しかし、2020年の乗用車新車販売台数に占めるZEVの割合は、欧州の10%に対し、日本はわずか0.6%にとどまっています。

日本のZEVへの移行を加速させるために重要な鍵は以下の通りです: 経済的と規制的支援を含む、ZEV開発と購買へのサポート 自家用充電ポイントおよび公共急速充電ステーションを含む、電気自動車充電インフラの加速的開発 電気自動車充電スタンドの再生可能エネルギー供給支援

チームスウェーデンとアストラゼネカは今、共通の取り組みや主張を通じて、一緒に課題に取り組むパートナーを募集しています。

アストラゼネカは全世界で83,000人以上のの社員を擁する世界トップクラスのグローバル製薬会社です。

「Ambition Zero Carbon」プログラムのもと、アストラゼネカは2025年までに事業からの二酸化炭素排出量をゼロにし、2030年からはバリューチェーン全体をカーボンネガティブにするという目標を掲げ、最大で10億米ドルを投資することを決定しています。これらの目標を達成するための重要なステップは、アストラゼネカの全車両(17,000台)を完全に電気自動車に切り替えることです。

アストラゼネカ株式会社は2000年に、アストラジャパン株式会社とゼネカ株式会社の合併によって設立され、現在は従業員3400人、売上35億米ドルに達しています。

サーキュラリティ(循環性)

~日本の紙容器リサイクル・アップサイクルを推進~

世界の温室効果ガス排出において、食品産業が占める割合は26%と言われています。その多くは酪農業の土地利用による排出ですが、容器包装も含まれています。

テトラパックのアセプティック技術は、常温流通、長期保存を可能にし、食品ロス削減に貢献しています。また、紙容器は平均70%が紙からできており、再生可能資源比率が非常に高く、環境優位な容器です。

一方で、日本のゴミ全体の2割は容器包装で、生ゴミに次いで多くを占めています。紙容器のリサイクル率はチルド紙容器(牛乳パック)で30%、アセプティック紙容器(常温保存タイプ)で4%弱であり、ペットボトルや缶が90%近いことと比較すると非常に低く、そのほとんどが燃えるゴミとして焼却処分されているのが現状です。

紙容器のリサイクル・アップサイクルは、限りある資源の有効活用、および脱炭素社会の実現に資すると考えています。

日本の紙容器リサイクル・アップサイクルを推進 紙容器の全国的なリサイクルルートの構築 紙容器の行政回収開始、消費者へリサイクルへのアクセスを提供 リサイクル品の一層の市場創出、付加価値アップサイクルの新技術・コンセプト開拓

チームスウェーデンとテトラパックは、リサイクル・アップサイクル、サーキュラリティーの実現に向けて、一緒に課題に取り組むパートナーを募集しています。政府、自治体関係者、紙繊維、ポリエチレンのリサイクルバリューチェーンや化学系企業、ゴミ問題やリサイクル、環境関連の学識経験者など、皆様のご参加をお待ちしております。

テトラパックは食品加工処理と紙容器充填包装システムの世界的なリーディング・カンパニーです。テトラパックでは、お客様ならびにサプライヤーと緊密に協力することで、安全で革新的、そして環境優位性の高い製品を提供し、160 を超える国で数億人にも及ぶ人々の毎日のニーズに応えています。

世界各国で 25,000 名を超える従業員を擁するテトラパックは、業界における責任あるリーダーシップおよびビジネスへの持続可能なアプローチを信念として掲げています。

2021年の売上実績は約111億ユーロ以上、紙容器販売数は1,920億パック以上でした。約500億パックが世界中で回収、リサイクルされました。

2030年までに自社事業においてネットゼロ、2050年までにバリューチェーン全体においてネットゼロを目標とし、サステナビリティの様々取り組みを加速させています。紙容器開発においては、「世界で最もサステナブルな容器」-再生可能資源を使用し、リサイクル可能、カーボンニュートラルな容器-を目指しています。